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介護AI導入事例10選|業務別の活用法・効果データ・失敗しない選び方を徹底解説【2026年最新】

2026 3/01

介護業界で、AIの導入が急速に広がっています。見守りセンサーによる事故防止から、ケアプラン作成の自動化、介護記録の音声入力まで、その活用範囲は年々拡大しており、大手介護事業者から地域密着型の施設まで、規模を問わず導入が進んでいます。

一方で、「どの業務にAIを使えば効果があるのか」「数あるAIツールの中からどれを選べばよいのか」「導入しても本当に現場に定着するのか」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、介護業界におけるAI導入事例を業務領域別に10件厳選し、厚生労働省や矢野経済研究所、介護労働安定センターなど公的機関・調査機関の一次データに基づいて、導入効果や成功のポイントを解説します。さらに、他記事ではほとんど触れられていない「失敗パターン」と「AIツール選定で見落としがちな落とし穴」についても詳しく取り上げます。

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介護業界でAI導入が急加速する3つの背景

介護業界におけるAI活用は、単なる一時的なブームではありません。人材不足の深刻化、市場データ、そして政府の動向という3つの観点から、その構造的な背景を確認しましょう。

2040年に介護職員が約57万人不足──深刻化する人材危機

介護業界がAI導入を急ぐ最大の理由は、深刻な人手不足にあります。

厚生労働省が2024年7月に公表した「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数」によると、2022年度時点の介護職員数は約215万人ですが、2026年度には約240万人(+約25万人)、2040年度には約272万人(+約57万人)が必要と推計されています。つまり、現状のペースでは2040年に約57万人もの介護職員が不足する計算です。

出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」

また、公益財団法人介護労働安定センターの調査では、介護事業所の64.7%が「従業員が不足している」と回答しています。「医療、福祉」業種の離職率は14.6%と全産業の中でも高い水準にあり、人材の確保と定着が業界全体の喫緊の課題となっています。

この構造的な人材不足を補う手段として、AIやICTを活用した業務効率化が不可避のものとなっているのです。

介護ICT市場は拡大を続け、2024年度は545億円規模に

介護分野におけるICT・AI関連の市場も、急速に拡大を続けています。

矢野経済研究所が2024年に発表した調査によると、2023年度の国内介護ICT市場(介護システム、機能訓練支援システム、送迎支援システム、電子請求書・領収書システム、介護現場向けインカムの5分野計)は350億2,800万円と推計されています。さらに、2025年に発表された最新調査では、2024年度の介護DX市場(5分野計)は545億7,600万円と推計されており、前年から大幅な成長を記録しています(出典:日本経済新聞「矢野経済研究所、介護ICT市場に関する調査結果を発表」)。

グローバルに目を向けると、AIを活用した高齢者介護ソリューション市場は、2025年の14億1,400万米ドルから2030年には22億4,900万米ドルに成長すると予測されています(出典:グローバルインフォメーション「AIを活用した高齢者介護ソリューション市場:予測(2025年〜2030年)」)。

この成長をけん引しているのが、見守りシステム、ケアプラン作成支援AI、介護記録の自動化といったソリューションです。介護現場の生産性向上に直結する技術として、AIが介護DXの中核を担いつつあります。

厚生労働省が介護テクノロジー導入を本格支援──総額約300億円規模の補助事業

行政の動きも、介護業界のAI活用を強力に後押ししています。

令和7年度(2025年度)は、2つの大規模な補助事業が並行して実施されています。1つ目は、地域医療介護総合確保基金のメニュー「介護テクノロジー導入支援事業」(予算規模97億円)。2つ目は、2024年度補正予算「介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策(介護テクノロジー導入・協働化等事業)」(予算規模200億円、2025年度に繰り越し実施)です。後者は補助率75〜80%と手厚く、機器の更新にも対応しています(出典:厚生労働省「介護テクノロジーの利用促進」)。

さらに、厚生労働省は「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方に関する中間とりまとめ」(令和7年4月10日)において、ケアプランやサービス担当者会議の議事録の原案作成に生成AIを活用することで業務の効率化につながると明記しています。2024年6月には「介護テクノロジー利用の重点分野」も改訂され、AIを含む先端技術の介護現場への導入が国策として本格的に推進されています。

このように、深刻な人材不足、市場の急拡大、そして政府による大規模な支援という3つの要因が重なり、介護業界でのAI導入は不可逆的な流れとなっています。

【業務領域別】介護AI導入事例10選

ここからは、介護業界で実際にAIを導入し、成果を上げている企業・施設の事例を業務領域別にご紹介します。「見守り・安全管理」「ケアプラン作成支援」「コミュニケーション・認知症ケア」「記録・事務業務」「身体介助・移乗支援」の5つの領域に分類し、各領域の代表的な取り組みを取り上げます。

見守り・安全管理のAI活用

介護施設において、入居者の転倒や急変の早期発見は最も重要な課題の一つです。従来は夜間巡視など人手に依存していた見守り業務ですが、AIセンサーの導入により、24時間体制のリアルタイム監視が可能になっています。

事例①:SOMPOケア──「眠りSCAN」全施設17,000台導入で夜間見守りを変革

SOMPOケアは、パラマウントベッド社の睡眠センサー「眠りSCAN」を活用した見守り支援システムを、全国の介護付きホーム全291施設に17,000台導入しています。マットレスの下にシート状のセンサーを敷くことで、入居者の体動・呼吸数・心拍数をリアルタイムで検知し、職員はモニターで睡眠状況を一覧で確認できます。

同社は2018年に1施設で試験導入を開始し、2019年に33施設へ拡大、その後全施設へと段階的に展開しました。介護テクノロジーの導入と並行して職場環境改善を進めた結果、離職率が半減したと報告されています。さらに、このノウハウを外部にも公開し、業界全体のテクノロジー活用を促進しています(出典:福祉新聞「介護テクノロジー導入で離職率が半減 ノウハウも公開するSOMPOケア」)。

事例②:パナソニック「LIFELENS」──夜間巡視時間を91%削減

パナソニックが提供する介護施設向けソリューション「LIFELENS(ライフレンズ)」は、センシング技術とAIを組み合わせた見守りシステムです。居室に設置したセンサーが入居者の生活リズムや在室状況を24時間365日モニタリングし、異常を検知した場合には職員に即座にアラートを送信します。

このシステムの最大の特徴は、「まず訪室」から「見て訪室」への業務転換を実現した点です。実証事例では夜間巡視時間を91%削減するという成果が報告されており、職員の夜間業務負担を大幅に軽減しています。排泄センサーも組み合わせることで、排泄パターンの予測に基づいた適切なタイミングでのケア提供も可能になっています(出典:パナソニック「LIFELENS」)。

ケアプラン作成支援のAI活用

ケアマネジャーにとって、利用者一人ひとりの状態に合わせたケアプランの作成は最も重要かつ時間のかかる業務です。AIの導入により、膨大なデータに基づいた科学的なケアプラン作成が可能になりつつあります。

事例③:CDI「SOIN」──愛媛県伊予市・西条市でAIケアプランが要介護改善率を3.4ポイント向上

株式会社シーディーアイ(CDI)が開発したAIケアプラン作成支援システム「SOIN(そわん)」は、愛媛県伊予市・西条市との実証実験で注目すべき成果を上げました。伊予市・西条市から提供された約45,000件の匿名加工データをAIに学習させ、両市独自のモデルを構築。AIが利用者の状態に応じた最適なケアプランを提案するとともに、3カ月後の状態変化を予測する機能を備えています。

実証の結果、AIケアプランを活用したグループでは要介護改善率が3.4ポイント向上し、8割のケアマネジャーが「ケアプランの支援内容やサービス量が適切である」と評価しました(出典:AI Market「CDI、高齢者の自立支援のために愛媛県伊予市・西条市で人工知能(AI)を使った科学的介護の実証実験を実施」)。

事例④:SOMPOケア「教えて!排泄ケア」──AIが排泄トラブルの要因を分析し改善策を提案

SOMPOホールディングスは、介護現場で特に負担が大きい排泄ケアを支援するAIサービス「教えて!排泄ケア」を開発しました。介護利用者が抱える排泄トラブルの要因をAIが分析し、個別の改善策を提案するシステムです。

このサービスは、ABEJAとの協業により実現したもので、介護記録として蓄積された排泄データをAIが解析することで、経験の浅い介護スタッフでもベテラン並みのケア判断が可能になります。排泄ケアは入居者の尊厳に直結する業務であり、AIによる科学的なアプローチは介護の質を向上させる重要な取り組みといえます(出典:日本経済新聞「SOMPO系、AIが高齢者の排せつケアを提案 新米介護士を支援」)。

コミュニケーション・認知症ケアのAI活用

高齢者とのコミュニケーションや認知症ケアは、介護スタッフに高い専門性と精神的な負担を求める領域です。AIやロボット技術の活用により、利用者の心理的ケアと職員の負担軽減を両立する取り組みが広がっています。

事例⑤:GROOVE X「LOVOT」──介護施設でのコミュニケーションロボット活用

GROOVE X社が開発した家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」は、SOMPOケアが運営する介護施設で試験導入されています。LOVOTはAIを搭載した自律型ロボットで、人に近づき、触れ合いを求める行動をとります。

介護施設での導入目的は、入居者の精神的な安定とコミュニケーションの促進です。認知症の方がLOVOTと触れ合うことで表情が穏やかになり、発語が増えたという報告があります。直接的な介護業務を代替するものではありませんが、入居者のQOL(生活の質)向上に寄与するAI活用として注目されています(出典:GROOVE X プレスリリース「SOMPOケア運営事業所における家族型ロボット『LOVOT』試験導入の開始について」)。

事例⑥:パナソニック──AIチャットによる介護予防介入で改善傾向を確認

パナソニックは、従来の対面形式ではなくAIチャットを活用した介護予防介入の実証実験を実施し、改善傾向を確認したことを2025年12月に発表しました。

このシステムでは、高齢者がスマートフォンやタブレットを通じてAIチャットボットと対話し、運動指導や健康管理のアドバイスを受けることができます。対面での介護予防プログラムへの参加が困難な高齢者にも、自宅からアクセス可能な予防介入手段を提供するものです。介護の「予防」段階からAIを活用するという、先進的なアプローチといえます(出典:パナソニック ニュースルーム「従来の対面形式ではなくチャットによる介護予防介入で改善傾向を確認」)。

記録・事務業務のAI活用

介護記録の作成や事務業務は、介護スタッフの業務時間の大きな割合を占めています。AIによる自動化・効率化は、スタッフが利用者と直接向き合う時間を増やすことに直結します。

事例⑦:SOMPOケア「egaku」──介護記録データをAIで可視化し3カ月後の健康状態を予測

SOMPOケアが提供する「egaku(エガク)」は、介護記録をデジタルデータとして蓄積・可視化し、施設入居者への支援業務を効率化するサービスです。食事、運動、体調などの記録に基づいて、AIが3カ月後の健康状態を予測する機能を搭載しています。

さらに、健康悪化の原因をAIが割り出し、効果的な予防策まで提案してくれるため、施設利用者ごとの介護内容や所要時間を分かりやすくまとめて可視化し、要介護度の引き下げやケアプランの改善に役立てることが可能です。データドリブンな介護を実現する先進的な取り組みといえます(出典:日本経済新聞「SOMPOケア、介護の可視化ノウハウ提供 環境改善促す」)。

事例⑧:ケアコム──AIナースコールで緊急度を自動判定

ナースコール大手のケアコムは、AIを活用した次世代ナースコールシステムの開発を進めています。従来のナースコールは「押したら鳴る」という単純な仕組みでしたが、AI搭載型ではコールの頻度や時間帯、利用者の過去のパターンを学習し、緊急度を自動で判定します。

これにより、夜間に複数のナースコールが同時に鳴った場合でも、AIが緊急性の高いものを優先的にアラートすることで、限られたスタッフで効率的に対応できる体制を構築できます。介護スタッフの判断負担を軽減しながら、入居者の安全性を向上させる取り組みです(出典:ケアコム「介護業界で活躍する3つのAI!導入のメリットと活用事例を解説」)。

身体介助・移乗支援のAI活用

介護スタッフにとって、移乗介助や入浴介助は身体的負担が極めて大きい業務です。AIやロボット技術を組み合わせることで、スタッフの腰痛リスクを低減しながら、利用者の自立支援を促進する取り組みが進んでいます。

事例⑨:サイバーダイン「HAL介護支援用」──AIが装着者の意思を読み取り動作をアシスト

サイバーダイン社が開発した装着型サイボーグ「HAL介護支援用(腰タイプ)」は、装着者の腰部にかかる負荷を軽減するパワーアシストスーツです。HALの最大の特徴は、筋肉を動かそうとする際に皮膚表面に流れる微弱な生体電位信号をセンサーが検知し、AIが装着者の「動こうとする意思」を読み取ってアシスト力を制御する点にあります。

介護施設での移乗介助やベッド上での体位変換など、腰に大きな負担がかかる作業をアシストすることで、介護スタッフの腰痛予防に貢献しています。厚生労働省が定める介護ロボットの重点分野「移乗支援」に該当する製品であり、導入補助金の対象にもなっています。

事例⑩:NTTデータ経営研究所──要介護認定業務へのAI活用で審査の効率化と公平性を向上

NTTデータ経営研究所は、厚生労働省と連携し、要介護認定業務におけるICT・AIの活用に関する実証事業を推進しています。要介護認定は全国の保険者が実施する行政事務であり、年間数百万件の申請を処理する必要がありますが、認定調査員や審査会委員の確保が年々困難になっています。

AI活用により、認定調査票の記載内容のチェック自動化、一次判定結果の妥当性検証、審査会資料の自動作成などが可能になり、業務の迅速化と判定の公平性向上が期待されています。介護サービスの入口となる認定業務の効率化は、介護保険制度全体の持続可能性にも関わる重要な取り組みです(出典:NTTデータ経営研究所「要介護認定業務におけるICT・AI活用の実証結果と今後の展望」)。

介護AI導入で失敗する3つのパターンと回避策

ここまで10の成功事例をご紹介してきましたが、当然ながら、AI導入がすべてうまくいくわけではありません。公益財団法人介護労働安定センターの調査では、78.3%の介護事業者が「いずれの介護ロボットも導入していない」と回答しており、導入が進んでいる事業者はまだ少数派です。ここでは、介護業界でのAI導入においてよく見られる失敗パターンを3つ取り上げ、それぞれの回避策を解説します。

パターン①:現場の声を聞かずにトップダウンで導入してしまう

AIツールの導入を経営層やIT部門が主導し、現場の介護スタッフの意見を十分に聞かないまま進めてしまうケースは非常に多く見られます。介護現場のスタッフは日々の業務に追われており、新しいシステムの習得に時間を割く余裕がないことも少なくありません。

導入コストの高さも障壁です。ある調査では、介護ロボット・ICTを導入しない理由として「導入コストが高い」が72.0%と最も多く、次いで「事故が心配」(34.4%)が挙げられています。

回避策としては、導入前の段階で現場スタッフを巻き込んだ要件定義を行うこと、実際にツールを使う職員にデモを体験してもらい、操作性や業務との親和性を確認するプロセスを設けることが重要です。

パターン②:導入しただけで研修やフォローが不十分

AIツールを購入し、システムを構築したものの、実際に現場で使われなくなるケースは非常に多く見られます。介護業界では、デジタルリテラシーの個人差が大きく、組織的なICT教育の仕組みが整っていない事業者が多いのが実態です。

AIツールを導入しても、使い方のトレーニングが不十分であったり、既存の業務フローとの統合が考慮されていなかったりすると、現場のスタッフは従来のやり方に戻ってしまいます。SOMPOケアのように、テクノロジー導入と並行して職場環境改善を一体的に進め、ノウハウを組織全体で共有する取り組みが、定着率を高める有効なアプローチです。

パターン③:AIの精度や効果を検証しないまま運用し続ける

AIによる見守りアラートや予測結果は、学習データの質と量に大きく依存します。たとえば、見守りセンサーの誤検知が頻発すると「AIは当てにならない」という認識が現場に広がり、アラートが無視されるようになるリスクがあります。

しかし、多くの事業者ではAIツール導入後に精度検証を行う体制が整っていません。「AIが出した結果だから正しいだろう」という過信も、「AIは使えない」という過小評価も、ともに誤った判断につながります。介護の現場では人命に関わる判断もあるため、AIの判断ミスが与える影響は他業界と比べても甚大です。

回避策としては、定期的にAIの出力結果と実際の介護記録を突合して精度を検証すること、そして可能であれば、ベンダーとは利害関係のない第三者による客観的な評価を受けることが望ましいといえます。

介護AI導入を成功させるためのロードマップ

AIの導入を「成功」に導くためには、場当たり的な取り組みではなく、体系的なステップに沿って進めることが重要です。ここでは、介護事業者がAI導入を進める際の実践的なロードマップを4つのステップで解説します。

Step1:自社の課題を特定し、AI活用の目的を明確にする

AI導入の最初のステップは、「AIで何を解決したいのか」を明確にすることです。「夜間の見守り体制が手薄」なのか、「ケアプラン作成に時間がかかりすぎている」のか、「介護記録の入力が負担になっている」のかによって、導入すべきAIツールはまったく異なります。「AIを導入すること」自体を目的にするのではなく、解決すべき具体的な業務課題を起点に考えることが成功への第一歩です。

Step2:複数のAIツールを比較検討する

課題が明確になったら、それを解決しうるAIツールの候補をリストアップし、比較検討を行います。確認すべきポイントとしては、同業種での導入実績があるか、精度に関するデータが開示されているか、サポート体制はどうなっているか、既存の介護ソフトとの連携は可能か、補助金の対象となるか、といった点が挙げられます。

可能であれば、ベンダーとは利害関係のない第三者によるレビューや検証結果を参照することで、より客観的な判断が可能になります。

Step3:小規模なPoCで効果を検証する

いきなり全施設展開するのではなく、まずは特定のフロアやユニットに限定したPoC(概念実証)を実施することを強く推奨します。PoCでは、導入前に定量的なKPI(夜間巡視回数の削減率、記録作成時間の短縮率、転倒事故件数の変化等)を設定し、一定期間の運用後にその達成度を評価します。PoCのコストは全施設展開と比較して圧倒的に小さいため、「失敗しても致命傷にならない」という安心感のもとで検証を進められます。

Step4:段階的に展開し、施設全体にAI活用の文化を醸成する

PoCで効果が確認できたら、その成果をもとに対象範囲を段階的に拡大していきます。SOMPOケアが1施設から33施設、そして全291施設へと段階的に展開したように、成功事例を施設内・法人内に積極的に共有し、他のフロアや施設の関心と理解を高めることが重要です。

また、AI技術は進化が速いため、導入後も定期的にツールの効果を再評価し、必要に応じてアップデートや乗り換えを検討する柔軟性を持つことが、長期的な成功につながります。

AIツール選定で「第三者監査」が重要な理由

ここまで解説してきたように、介護業界におけるAI導入は大きな可能性を秘めている一方で、ツールの選定を誤ると期待した効果が得られないばかりか、業務の混乱や利用者の安全に関わるリスクも生じます。

ベンダー情報だけでは「本当の実力」はわからない

AIツールのベンダーが公開する導入事例やデモは、当然ながら自社製品の良い面を強調したものです。精度検証の詳細なデータや、他社製品との比較テスト結果が公開されることはほとんどありません。

介護現場では、見守りセンサーの誤検知が頻発すれば夜間スタッフの負担がかえって増加し、ケアプランAIの提案精度が低ければ利用者の状態悪化を招く可能性すらあります。「AIだから正確」という思い込みは危険であり、導入するツールが本当に信頼に足る精度を持っているのかを、客観的に評価する仕組みが必要です。

中立的な第三者による監査が、正しい選択を支える

医療・介護分野では、エビデンスに基づいた意思決定が重要視されています。AIツールの選定においても、ベンダーの営業資料だけでなく、第三者による客観的な検証データに基づいて判断することが、導入の成功率を高めます。

Aixisは、AIツールベンダーとの資本関係・業務提携・紹介報酬といった利害関係を一切持たない、完全中立の第三者機関です。AIツールの精度検証、複数ツールの比較評価、導入効果の客観的な測定など、介護事業者が自社だけでは実施しにくい検証業務を専門的に支援しています。

「自施設に合ったAIツールを、データに基づいて正しく選びたい」とお考えの介護事業者の経営者・DX推進ご担当者様は、ぜひAixisの第三者AI監査サービスをご検討ください。

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まとめ

本記事では、介護業界におけるAI導入事例を業務領域別に10件ご紹介するとともに、導入の背景となる市場データ、失敗パターンとその回避策、そして成功のためのロードマップを解説しました。

2040年に約57万人の介護職員が不足するという推計が示すとおり、介護業界の人材危機は待ったなしの状況です。介護DX市場は2024年度に545億円規模に達し、厚生労働省も総額約300億円規模の補助事業で介護テクノロジーの導入を後押ししています。AI導入による業務改善の成果は、SOMPOケアの離職率半減やパナソニックの夜間巡視91%削減など、具体的な数値で実証されつつあります。

一方で、「現場の声を聞かずに導入する」「研修やフォローが不十分」「精度を検証しない」といった失敗パターンに陥らないためには、自施設の課題を正しく見極め、データに基づいた客観的なツール選定を行うことが不可欠です。

AIは介護業界に不可逆的な変革をもたらしています。本記事が、読者の皆様にとって自施設のAI導入を検討する際の一助となれば幸いです。

Implementation Guide
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監修:林田凪冴
Aixis 代表 / チーフアナリスト
「感覚」ではなく「数値」で選ぶ。独立系リサーチ・アドバイザリ機関『Aixis』を運営。

生成AI黎明期より100+ツール検証。独自5軸モデルで完全中立な実証を発信。
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